・canは「できる」って意味じゃないの?
・それ以外にも何か表してるの?
このような悩みを解決していきます。
ざっくりとこの記事をまとめると
- canが持つ基本のイメージ
- canの使い方と例文
- willとの違い
といった内容を解説しています。
この記事を書いてる人 fa-chevron-circle-rightフィリピン・オーストラリア・カナダの留学経験(2014〜2019年) fa-chevron-circle-rightカナダのカレッジに進学予定(2022年〜)
fa-chevron-circle-rightカナダで永住権を取得(2019年)
それでは助動詞canを理解していきましょう!
canが持つ基本のイメージ
canの基本イメージは【可能性】です。
「可能性を備えている」という気持ちを表します。
その【可能性】というイメージから派生して
- 能力
- 許可
- 命令
- 依頼
などにつながります。
中学1年生時は「〜できる」といった日本語訳にしやすい【能力】の部分のみを習うため、「〜できる」の印象が強く残ってしまいます。
ただこの「〜できる」という能力は、あくまでも自分の中にある可能性から派生したものであることを理解しておきましょう。
canの使い方と例文
可能性を含む5つの意味について解説していきます。
能力を表すcan
1つ目は【能力】です。
I can speak English.
【私は備えている、話すこと、英語】という流れから、
私は英語を話す可能性を備えている
↓
英語を話すことを自分の中に備えている
つまり「私は英語を話すことができる。」という【能力】を表す文章になります。
この能力はあくまでも内側に秘めている知識や経験に基づいたものであるためできる前提ではありますが、本当にできるかどうかは分かりません。
あくまでも可能性の話をしています。
本当にできる場合
実際にある程度できる能力を持っている場合はbe able toを使います。
I am able to speak English.
【英語を話せる状態にある】という流れから、
「英語を話すことができる」という訳になります。
普段からできる場合
普段からできる、あるいは普段からしているという意味の場合は、canを使わずに現在形のみを使います。
I speak English.
【(普段から)英語を話す】という流れから、
「英語を話すことができる」という訳になります。
許可を表すcan
2つ目は【許可】です。
You can make a reservation.
【あなたは備えている、作ること、予約】という流れから
【あなたは予約をする可能性を備えている】
↓
【予約をする可能性をあなたは備えている】
つまり「あなたは予約することができる。」という【許可】を表す文章になります。
感覚的には「どうぞ〜してください」に近いかと思います。
【能力】との違い
あくまでも今回は解説のために【許可】にしましたが、これは主語の【能力】を表している可能性もあります。
つまり【あなたは予約する能力がある】ということです。
これは文章や会話の流れを見極める必要がありますが、多くの場合は話し手と主語が違うため【許可】について話していると予測できます。
またこの文章の場合、【能力】とは考えにくいのも【許可】になる1つの要因です。
基本のイメージを理解しておけば、誰が可能性を持っているのか分かるため特に問題ありません。
助動詞の場合。目の前にある文章だけではなく、前後の流れを理解する必要があります。
徐々に慣れていきましょう。
可能性を表すcan
3つ目は【可能性】です
This smartphone can be hot.
【このスマホは備えている、存在する状態、熱く】という流れから
【このスマホは熱くなる可能性を備えている】
↓
【熱くなる可能性をこのスマホは備えている】
つまり「このスマホは熱くなる可能性がある。」という【可能性】そのものを表す文章になります。
【許可】との違い
これらの違いは、主語によるものが多くなります。
- 人であれば【許可】
- モノであれば【可能性】
の場合が多くなります。
これはあくまでも、そういうことが多いというだけです。
基本イメージを理解していれば、どちらだとしても単に可能性の話をしているだけということが分かります。
もちろん逆になることもあり得るので決めつけるのではなく、会話の流れで判断していきましょう。
命令を表すcan
4つ目は【命令】です。
これは【許可】や【可能性】の応用だと考えてください。
You can leave.
【あなたは備えている、離れる状態】という流れから
【あなたは離れる可能性を備えている】
↓
【離れる可能性をあなたは備えている】
そこから「離れていいよ。」という訳になります。
これは【許可】もしくは【可能性】を表していますが、声のトーンや表情によっては【命令】にもなります。
実際に命令しているしているわけではなく、遠回しに出ていけと言っている感じです。
表情や声のトーンによって判断していきましょう。
依頼を表すcan
Can you take the book?
【あなたは備えていますか?、手に取ること、その本】という流れから
【あなたはその本を手に取る可能性】を尋ねる
つまり「その本を取ってもらえる?」という【依頼】を表す文章になります。
可能性を質問にすることで、相手に尋ねる文章になります。
可能性を尋ねているため、できるかどうかを尋ねていることがわかります。
答え方としては、Yes I can(はい、できます)よりも
For sure.(了解)
I got it.(わかった)
のようなフレーズが多くなります。
「〜できますか?」に対して「できます」というよりも、「わかった」や「OK」などの返事をするのと同じ感覚ですね。
CanとWillの違い
最後にCanとWillの違いを見ていきましょう。
元々もイメージはどちらも違いますが、相手に依頼をする際にこのCanとWillはよく使われます。(本当に使われるの過去形のCouldとWould)
日本語訳に変化がないためどっちを使っていいか迷うかもしれないので、しっかりと違いを理解しておきましょう。
・Canは「可能性を秘めいている」
・Willは「ひらめきによる直感」
このイメージを忘れないでください。
依頼の例文
A: Will you buy a slice of bread at the bakery for me?
B: Can you buy a slice of bread at the bakery for me?
どちらの例文も私のためにパンを買ってきてくれる?という訳になります。
Willを使った例文Aの場合、ひらめき=相手の【意志】を尋ねているため、
買ってきて!というお願いになります。
買うことができるという可能性は前提にあった上で、相手の意志を尋ねています。
Canを使った例文Bの場合、相手の可能性の有無のみを尋ねているため、
相手が買えるならばお願いする、となります。
このようにWillの場合はとても直接的な表現になるため、
過去形Wouldを使い、現実からの距離を離すことで軟らかい丁寧な表現へと変化します。
C: Would you buy a slice of bread at the bakery for me?
パンを買ってきてくれますか?
もっと丁寧にしたい場合はCanの過去形Couldを使い
D: Could you buy a slice of bread at the bakery for me?
パンを買えるならば、お願いしていいですか?