カナダのビクトリアで振り込め詐欺にあって$5,000(45万円)騙し取られました。【$1=90円で計算】
正直、自分が詐欺に引っかかるなんて考えたこともなかったので、悔しいし、情けないし、なんで気づかなかったんだろうって数日悩みまくりました。
お金がすっからかんになったので、帰国とかも考えました。
これから皆さんがこのような詐欺に引っかかってしまわないように体験談を共有します。
詐欺に遭うまでの流れ
偽のCBSAから電話がかかってくる
事の発端は偽物のCBSA(Canada Border Services Agency)からの電話でした。
CBSAとはカナダ国境サービス庁のことで、主にカナダの出入国管理・移民事務・税関事務を管理する連邦政府の法執行機関です。
実際に存在する機関ですが、個人に対して電話で何かを要求することはありません。
(本物の警察官に確認済み)
しかし私はカナダに戻って間も無くだったので、すぐに電話を取ってしまいました。
近くにパソコンがあったので、念のためかかってきた番号を調べると本当の番号だったので、自動音声に沿って番号を押してしまいました。
そして偽の役人(偽のオフィサー)と話すことになったのです。
偽の役人から驚愕の事実を知らされる
偽の役人によると
- 私の個人情報が悪用されているとのこと
- このままでは私が逮捕されてしまうこと
を告げられました。
この時点で相当パニックに陥っていたので、すでに詰んでいたのかもしれません。
実際に昨年日本にいた時にカナダの銀行口座が何者かに使われいた形跡がありました。
その時はお金を返してもらえたのですが、それが関係していると思い込んでしまったのです。
そして、誘導されるように住んでいる場所や使っている銀行の名前を伝えてしまいました。
そして最終的に、
- このまま捕まって、裁判所で判決を待つ
- 地元の警察に協力する
といった選択を迫られたので、当然ですが後者を選びました。
この時点では相当パニクっていましたが、それでもまだ半信半疑でした。
偽の役人が偽の警察官に電話する
偽の役人が電話の途中で、地元の警察に電話するからこのまま待ってろと言われ待っていました。
そして偽の役人は私との電話を繋げたまま、わざと聞こえるように地元警察に電話し始めました(たぶん、演技だと思います。)
電話を受けた偽の警察官は、偽の役人の指示に従って、上司である別の警察官へと変わりました。その偽の上司っぽい警察官へ、今回の事件についてあらかた説明し、協力を仰ぐように求めました。
そして、偽の役人から私に地元警察からの電話を待つように指示されました。
その時に電話を切らずに待つように言われました。
すると私の電話に別の電話がかかってきました。
それはビクトリア警察の番号だったので、そのまま切り替えて電話にでました。
ここで役人との電話は終わり、ここから偽の上司っぽい警察官とのやりとりが始まりました。
偽の警察官と電話で話す
偽の警察官の説明によると、私の個人情報がバレてしまった以上、
SINナンバーが交換になる
銀行口座のお金は一時的に政府が預かることになる
と告げられました。
SINナンバーは明日手続きするから、とりあえずは政府が一時的にお金を預かる前に、私専用の口座にお金を回避することを勧められました。
偽の警察官からメアドを聞かれる
このメアドにQRコードを送るからそこにお金を振り込むように言われました。
電話を繋げたまま銀行に誘導され、お金を下ろし、別の場所(ビットコインのATM)がある場所に行き、そこでお金を振り込んでしまいました。
完全にパニクっていた私はそこにお金を振り込んでしまったのです。
その後は、もう一度お金を引き落としに行きましたが、制限の関係で引き落とすことができませんでした。
なぜ気づかなかったのか?
理由は2つです。
1、本物の電話番号だったこと
ボーダーも地元警察もどちらも本物の番号でした。
実際に後程折り返してみたのですが、どちらも本物の警察、CBSAにつながります。
しかし、今の時代IPフォンを使って電話番号を偽造することは容易であることを私は知りませんでした。
2、カナダに帰ってきてすぐだったこと
タイミングがとても悪かったみたいです。
恐らくこの詐欺師は何回も以前から電話をかけていたようで、何度も電話した記録を取っていました。そして、ついに私が電話をとったため、電話履歴を元に最近カナダに戻ってきたとと推測されたのでしょう。
おかげでまんまと引っかかってしまいました。
振り込め詐欺を見極める方法と対策
大切なのは事前に知っておくこと。
とはいえ、日常生活ではこのような詐欺の話をする人は中々いないと思います。
それは【詐欺にあったこと=恥】と考えてしまい、情報を共有する人が少ないからです。
そのため、ニュースなどで○○詐欺があったなどのことは知っていても、そんなのに合うわけないやとか人ごとのように考えてしまいます。
なので実際の流れや真相などの詳しい内容までは分かりません。
詳しく内容を理解する必要はありませんが、これからまとめているポイントをしっかりと理解しておけばこの手の詐欺は未然に防ぐことができます。
カナダ政府などは直接お金を要求しない
警察署で実際に警察官と話して確認しましたが、
- 政府(ガバメント)
- 警察(ポリス)
- 領事館
- サービスカナダ(SINナンバーを発行する場所)
などの機関は個人情報を聞き出すことはないそうです。
「基本は何かあれば手紙で要件を伝えてくる」とういうことを頭に入れておきましょう。
実際にこのような大きな機関を名乗られると、それだけで少しビビってしまいますよね。
自分もそうだったんですが、悪いことをしていなければ何も怖がる必要はありません。
例え個人情報を使われていたとしても、そこに自分が関わっていなければ何も恐れる必要はないのです。
警察に協力を仰ぐ
まず警察に連絡しましょう。
詐欺師は、電話の内容を誰にも話してはいけないと警告してきます。
知人や家族、友達などです。
しかし警察に話してはいけないと言われるのはおかしい話ですよね。
相手の言い分曰く、警察の中にも関係者がいるかもしれないからと言われます。
しかし電話してきている警察官が実際にいるのであれば、直接警察署の受付に出向ことができるはずなんです。
もし仮に警察官が犯罪に関わっているとすれば、それはそれで大問題ですし、本物の警察官であれば直接会って話すことを了解してくれます。
なのでまずは警察に行きましょう。
大切なのは、
その人が存在しいること
そのため、警察官IDを聞きましょう。
そしてその電話を繋げたまま、その警察署に向かい、その人が今電話中なのか確認しましょう。
相手の要求は「詐欺の内容を誰にも話してはいけない」ということです。
単に警察官がいるかどうかの確認をするだけであれば、なんの問題もありませんし、相手も本物であれば了承してくれるはずです。
電話中だから会えないと言われたら、それは怪しいと思いましょう。
電話を折り返す
これが一番効果があります。
相手は番号を偽造しているからです。
なので、相手は折り返すことをとことん嫌います。
相手は地元警察やCBSAの番号を偽装して電話してきます。
つまり本物の番号です。
そのため、実際に折り返すと本物の地元警察やCBSAにつながります。
基本的に地元警察やCBSAは電話をしないので、そこで詐欺だと判断することができます。
この類の詐欺の特徴は、詐欺師側から偽造してかけることはできても、掛け直した電話が詐欺師につながることはありません。
これがなぜ一番効果があるのか、実際の体験談を追記します。
詐欺を警察に報告した際に、調査のため電話がかかってくると言われました。
そして本物の警察官から言われた番号から実際に電話がかかってきたので、取りました。
しかし、疑っていたため、名前とIDを聞いて折り返す趣旨を伝えたら快くOKしてくれました。
もちろん折り返して電話すると、同じ本物の警察官につながったので、今回の内容を全て話しました。
その場でググる
電話中だと、拘束されしまい調べ物ができません。
近くにパソコンなどがあればググりましょう。
45万は高い勉強代でしたが、いい経験にはなったと思います。
よく日本でもいろんな詐欺がありますが、このように不安を煽ったり、信じさせたりするのが上手なんだと改で思いました。
自分の場合は、
お金
パスポートの写真
永住権カードの写真
を取られてしまいまいした。
めちゃめちゃ後悔しています…
でもこの記事を見たみなさんが、このような詐欺に引っかからないようにしてもらえると幸いです。
可能な限り、いろんな人に共有してもらえると助かります。